目と口がかわく… シェーングレン症候群かもしれません
- 医療コラムカテゴリー
今年度より、当院では膠原病リウマチ内科の診療を開始しました。
関節リウマチをはじめ、免疫の異常によって起こるさまざまな病気を専門的に診療しています。
あらためて「膠原病」とは
私たちの体には、「免疫」という大切な仕組みがあります。これは本来、細菌やウイルスなどの“外敵”から体を守るための力です。
ところが膠原病では、この免疫の働きがうまく調整できなくなり、自分自身の体の一部を誤って攻撃してしまう状態が起こります。その結果、関節、皮膚、目、口、内臓など、体のさまざまな場所に症状が現れます。
これが、関節リウマチや今回取り上げるシェーグレン症候群を含む膠原病の特徴です。
前回のコラムでは、患者数の多い関節リウマチについて詳しくご紹介しましたが、今回は、シェーグレン症候群について取り上げます。
https://www.nissyoukai.or.jp/column/587/
シェーグレン症候群とは
シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺などに慢性的な炎症が起こり、涙や唾液の分泌が減少する病気です。本来は体を守る免疫が、涙腺や唾液腺といった自分自身の組織を誤って攻撃してしまう自己免疫の異常が関係していると考えられています。
涙腺や唾液腺以外にも、全身にさまざまな症状が現れることがあり、体のだるさや関節痛、皮膚症状などを伴う場合もあります。
また、40~60歳代の女性に特に多い病気とされています。
診断・検査について
シェーグレン症候群の診断には、症状の経過に加え、複数の検査結果を組み合わせた総合的な評価が必要です。
なかには精密で高度な検査もあるため、診断にあたっては大学病院などの専門医療機関で行う場合もあります。
当院でできること・相談の窓口として
当院の膠原病リウマチ内科では、
・症状の聞き取り・経過の把握
・基本的な血液検査による評価
・乾燥症状や関節症状、全身症状に対する治療と管理
・他の病気の可能性も含めた総合的な判断と、必要に応じた専門医療機関への紹介
を行っています。
診断のための特殊検査や詳細な機能検査は、主に大きな病院で行われますが、「まだ診断がついていない」「大きな病院を受診するほどではないものの症状が気になる」といった段階でも、まずは当院にご相談いただくことで、今後どのように進めていくかの方向性を一緒に考えることができます。
治療と経過について
シェーグレン症候群を完全に治す治療法は現在のところありません。
症状を和らげ、生活の質を保つことを目的とした治療が中心になります。
・乾燥症状を和らげる治療
・症状に応じた内服治療や生活上の工夫のアドバイス
・関節痛などに対する治療
などを行います。
また、症状の状況に応じて、眼科や歯科など他の診療科と連携して対応していくことも大切です。
気になる症状がある方へ
「最近、目が乾きやすい」
「口が乾いて食事や会話がしづらい」
「原因不明のだるさや関節の不調がある」
といった方は、どうぞ一度、当院の膠原病リウマチ内科にご相談ください。
診断のための検査や、専門医療機関での精密検査が必要かどうかも含め、丁寧にお話を伺います。
監修:重水早苗
日本リウマチ学会_リウマチ指導医・専門医
日本内科学会内科認定医、総合内科専門医